はじめに
Winter'15 ではベータ版だった「重複管理(Duplicate Management)」機能ですが、Spring'15 で正式リリースとなるようですね。
以前興味本位でケース申請したら断られた思い出が。
で、今回もプレリリース組織で正式なアップデート前に Spring'15 の環境を試すことができたので
重複管理機能がどんなものか触ってみました。
プレリリース組織のサインアップ
こちらから組織を作成することができます。
https://www.salesforce.com/form/signup/prerelease-spring15.jsp
機能の概要
ざっくりと。
より詳しくはこのあたりを読むとよさげ。
- Salesforce 組織で取引先などのレコードを作成する際、既存のレコードに似たような情報がないか検索してくれる機能
- レコードの作成時と編集時に毎回チェックが走る
- 「重複しているかどうか」の判定ルールはユーザーが独自に作成することが可能 (一致ルール)
- 重複判定に引っかかった時の処理もユーザーが独自に作成することが可能 (重複ルール)
- 対応しているオブジェクトはリード・取引先・取引先責任者のみ
設定方法
管理 > Data.com 管理 > 重複管理
より設定可能。
重複管理機能を利用するには、以下に示す2つのルールが必要です。
- 一致ルール: 「重複しているかどうか」の判定基準となるもの(例:「姓」が一致していたら)
- 重複ルール: 一致ルールで重複していると判定したときに、どのような処理をするか
一致ルールを定義する
一致ルールの一覧画面を開いたところ。日本語おかしいのはご愛嬌。
ここから、「新規ルール」で独自のルールを作ります。
リード・取引先・取引先責任者のいずれかを選ぶ。今回は取引先。
ステップ2 で、実際にどういった条件の時にレコードが一致したとみなすか、を決めます。
今回は簡単に、「取引先名」が「完全一致」した場合とします。
保存後、一覧画面で有効化します。
重複ルールを定義する
続いて、重複時の処理を決める重複ルール。
同じように、「新規ルール」から。
この画面で、重複時の処理を決めます。
- 作成時・編集時それぞれで異なる アクション を設定できる
- アクション は以下の2種類
- 許可: レコードの作成・保存自体は可能だが、アラートまたはレポート(または両方)でユーザーに知らせる
- ブロック: レコードの作成・保存を禁止する
また、その下のセクションで「一致ルール」を選択できるので、先ほど作成したルールを選びます。
保存したら同じように有効化しときましょう。
これで完了。
使ってみる
「test」という名前の取引先を2つ続けて作成してみます。
2回目のレコード保存を実行すると...
こんな感じでアラート画面が表示され、上部には重複しているレコードが表示されます。
作成時にはアクションを「許可」にしているため、このままアラートを無視して保存することもできます。
編集時に重複した時はこんな感じで、重複したままだと保存できませんでした。
おわりに
一致ルールと重複ルールが意味するものさえ理解できれば設定も簡単にできますし、
なかなか便利な機能だなーといった印象です。
おまけ(重複したレコードのレポート機能)
カスタムレポートタイプを作成する時、B に重複レコード項目 を指定すると
重複したレコードの一覧がレポートで簡単に確認できるようです。
ほんとにちょっとしか触ってないので、詳しくはこちら。
リファレンス
「一致ルール」など単語の意味とかはここからたどるといい気がする