読みました。
読んだのは4月頃だったけどアウトプットをずっと放置してた。。。
いい本でした。
背景:ドキュメント書いてるときの個人的お悩み
社内のドキュメントやブログを書いているとき、たびたび
文章ってどこで区切ったらいいの?
なんとなく長くなったら改行入れたくなるけど…
みたいな気持ちになっていた。そのことを、テクニカルライター系の職種をやっている前職同僚に話したらこの本を勧めてもらった。
本書の目次
第1部 なぜ伝わらない、どうすればいい 1 伝わらない文章がいっぱい 2 なぜパラグラフなのか 3 分かりやすさの基礎 第2部 パラグラフで書く 1 総論のパラグラフで始める 2 1つのトピックだけを述べる 3 要約文で始める 4 補足情報で補強する 5 パラグラフを接続する 6 パラグラフを揃えて表現する 7 既知から未知の流れでつなぐ 第3部 ビジネス実践例 1 通知文 2 技術レポート 3 社外文書
第2部まででパラグラフライティングの書き方については紹介が終わっており、ここまで約180ページ。
第3部はこれまでに学んだことを活かしての実践例(まだ読んでない)。
なので、第2部までならかなりさらっと読めると思う。
書籍の内容紹介
本書はタイトルの通り、パラグラフ・ライティングとは何か、なぜパラグラフで書くべきなのか、に加え、書くための具体的なテクニックについて紹介されている。
パラグラフとは何か
- 1つのトピックを説明した文の集まりのこと
- 原則として、1つの要約文と、複数の補足情報の文で構成する
- さらに、各章は総論のパラグラフではじめる
- ので、文章全体の構成としてはこんな感じになるはず
欧米では「アカデミック・ライティング」などの科目で大学1年生までにみっちり学ぶ、らしい。
「段落」との違い
- 似ているが、パラグラフは「1トピック限定で、要約文がある」というところが違う
- 段落は「①長い文章中の大きな切れ目。段。②転じて、物事のくぎり」(広辞苑(第6版 岩波書店))なので、そのような明確な決まりはない
パラグラフで書くと何がうれしいのか
- ロジックの構成単位とレイアウトの固まりが一致するため、文章が論理的になり、読みやすくなる
- 速読できる(読み飛ばしやすくなる)
- なぜなら、冒頭の要約文を読んで理解できたら後半は読む必要がなくなるから
(p.78)
実は、飛ばし読みした方が、重要な情報が記憶に残ります
それな
面白いのは、この本自体が一貫してパラグラフ・ライティングのルールに則って書かれている点。
なので説得力あるし、読みやすい。
(一例として、本書のp.36-37)
そういえば「エンジニアのためのドキュメントライティング」にも「流し読みに適した書き方」という話があった。
(過去に書いたブログ「エンジニアのためのドキュメントライティング」を読んだ - dackdive's blog より)
パラグラフで書くためのルール
本書で紹介されているルールは7つ
- 総論のパラグラフで始める
- 1つのトピックだけを述べる
- 要約文で始める
- 補足情報で補強する
- パラグラフを接続する
- パラグラフを揃えて表現する
- 既知から未知の流れでつなぐ
1. 総論のパラグラフで始める
- 総論のパラグラフがあると読み手はメンタルモデルを形成できる
- 要約文「いま、業界にはA、B、Cの3つのトレンドがあります」
- 読み手「なるほど、じゃあこの後は、A、B、Cの話が順番に来るのか」
4. 補足情報で補強する
- 要約文の用語の説明や、要約文の根拠などを述べる
- この補足情報まで読めば、読み手全員が要約文に納得するように説明する
5. パラグラフを接続する
- パラグラフを「縦」と「横」に接続する
- ロジックの構造と一致させる
- 縦:ロジックが順番に展開されているとき。総論のスタートAからゴールDまでのキーワードを、各論の要約文でA→Dまでつなぐ
- 横:ロジックが並列に展開されているとき
6. パラグラフを揃えて表現する
- 5の横の接続において、文章表現を各論のパラグラフで一致させる
感想
- パラグラフとは何か、は理解した。し、よさそう
- 1パラグラフ1トピックにする、パラグラフ同士を接続するときにどういうことに気をつけたらいいか、はまだ具体的なテクニックに落とし込めていない
Q. 業務で活かせそうですか?
わからん
- 自分は極力箇条書きにしてしまうきらいがある
- 章ごとに要約パラグラフが必要になるほどの文章そうそうない
ということで、これをそのまま適用できるような文章を書く機会があるかというと…
ただ、パラグラフという考え方は理解したので、自分の文章をセルフレビューするときに
「最初の一行ずつ読んでも内容は伝わるかな?」
というレビュー観点が持てたのはよかった。
あと、結局文章にする前のロジックが大事だなという身も蓋もない感想もある。
気に入った一節
(p.19)
●読み手に責任転嫁していないか
伝わらないのは、読み手ではなく、書き手の責任です。
伝わらないことを、読み手の読解力のせいにするのではなく、なぜ伝わらないのかを反省すべきです。
「1.2 勘違いをしていないか」より。ズバッと言い切っていて良い。
また、続く文章には
伝わらなかったことは、文章の質が低いことを示すフィードバックなのです。このフィードバックが文章力を上達させるのです。
とある。
こっちが推敲して書いた文章を汲み取ってもらえないとどうしても読み手のせいにしたい感情が芽生えるけど、自分の書いた文章のどこが悪くてそう読ませてしまったのか?を考えて次に活かすようにしたい。(感情的には難しいけど!)
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このブログを書くために情報を整理してたときにこの記事を読んで知った。
良い文章の書き方とコツ、重要スキル:「パラグラフライティング」の解説 #初心者 - Qiita
同じ著者。気になる。